無期転換への対応は、大きなトラブル起こさないために有期労働者の状況をきちんと把握したうえで方針を決定し、労働者に伝えていくことがポイントとなります。
特に派遣会社などの多くの有期雇用労働者を抱える会社にとっては、今後の会社経営や信頼にも関わっていくため、より慎重に対応することが必要となります。
無期転換ルールとは、同じ会社で5年を超える有期雇用契約を締結した場合、労働者に無期雇用の転換権が発生するというルールです。
派遣会社の場合は多くの派遣労働者という有期雇用労働者を抱えているため、まずは個別の状況を把握することから始まります。
また、派遣労働者だけでなく、直接雇用している契約社員やパート社員も無期転換の対象となる労働者かどうか把握しておくことも必要となります。
これらすべての有期雇用労働者が契約の更新を続けた場合、どのタイミングで無期雇用することになるのか、またそれが何人いるのかを、きちんと管理しておくことが重要です。
比較的大手といわれる派遣会社には、社員の入社年月や取得している資格などの情報を確認できる管理システムを活用しているのが一般的です。
しかし、その管理システムは正社員に限られていることが多く、契約社員や派遣社員などの有期雇用労働者はシステムで管理されていないことがほとんどです。
その場合、有期雇用労働者の契約期間管理は、保険加入の記録や入社時の履歴書などを引っ張り出して確認していくことになります。
地道で、人数によっては大変な作業となり、今後も管理が必要な場合はシステムを導入して対応した方がよいでしょう。
以上のことから、無期転換の実態把握は非常に重要な業務であって、きちんとした対策で速習すべきだと考えます。
主なポイントは以下の2点です。
・現在の有期雇用労働者の人数や業務内容を把握する
契約社員やパート、アルバイトなど派遣会社の場合は派遣社員まで、有期雇用労働者が何人いるのか把握する。
・有期雇用労働者の契約期間、更新回数、更新時期を把握する
契約更新回数が1回以上、有期雇用契約の通算期間が5年を超えると無期転換権が発生するため、それぞれの契約内容を調査し、確認しておく。
今後の無期雇用契約に密接に関わってくる内容のため、期間の入力ミスなどが発生して「気づいたら5年を超えていました!」というような状況は好ましくありません。
無期転換に向けての対策として業務管理システムの活用はいかがでしょうか?
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