最近はサービス残業や残業過多など、社員、会社の時間管理不足が訴訟まで発展するケースもあり、大きな社会問題となっています。
時代が昭和であれば、終身雇用が前提で黙って会社に従おうという社員も多く、サービス残業が問題視されることは殆どありませんでした。コンプライアンス遵守という考え方はあってないような時代でした。
今では会社の雇用形態も多様化し、正社員のみならず、パートや契約社員、嘱託社員、派遣社員など、様々な形態の異なる社員が混在する企業も珍しくないため、コンプライアンス遵守の風潮が高まってきています。
特に派遣社員の勤怠管理は、それを管理する派遣元(派遣会社)にとって非常に煩雑な業務となっており、残業過多の原因のひとつになっています。
それぞれの派遣先(受入企業)によって異なる勤務時間や残業時間。基本的に勤務時間の管理責任は派遣先にあるというルールになっているとはいえ、「勤怠管理は全て派遣先にお任せしています」という派遣元のスタンスが認められるはずもありません。また、派遣料金の請求ベースは勤務時間となっているため、派遣スタッフの正確な勤務時間を把握することも、派遣元にとっては重要な業務となっています。
そのため派遣元の社員は、実に多くの業務量をこなさなければならないことになります。
勤怠管理だけを見ても、契約によって異なる勤務時間の申請内容の確認や、36協定に沿った残業時間の管理など、多くの業務をこなすことになります。これが数百名、数千名の派遣社員の勤怠管理を行うとなると、かなりの業務負荷がかかることは間違いありません。
また派遣元は派遣先のみならず、自社の社員を含めたコンプライアンスを遵守していかなければならないため、派遣スタッフの勤怠管理だけに気を取られるわけにもいきません。
派遣スタッフを管理する社員への業務負荷が原因で残業過多になる。これが課題となっている派遣元も多いというのが実態です。
この課題に対しては、ITシステムを活用した派遣スタッフの勤怠管理をお勧めします。
勤怠管理にはWEB勤怠ツールを活用し、請求書の発行処理や派遣スタッフの給与計算などもシステム一括で行います。残業時間についても時間外の請求・給与管理はもちろんのこと、36協定の範囲を超えそうな場合(勤怠合計週40時間越えなど)にシステム上に表示させるアラート機能など、派遣スタッフの残業過多を事前に防止する機能も期待できます。
すでにこのようなシステムを導入して、社員の業務負荷を軽減させた派遣会社の事例も多数あります。
今後は更なるIT化が予測されるため、勤怠管理のみならず、人材のマッチングから帳票類の作成に至るまで、派遣事業全般をシステムで管理することが主流となることでしょう。
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